巣鴨の地域猫、はなちゃん

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巣鴨駅北口の地域猫、はなちゃん(2012)

都政新報(2012年8月10日号)に、エッセイとともに掲載。
エッセイは、はなちゃんをめぐる巣鴨界隈の人々、そして、はなちゃんの存在がバス運転手としての自身の業務に与えた多大なる影響について書いた。

※掲載記事の一部は 都政新報社のサイトに掲載されています。
掲載記事は こちら

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潤(じゅん)

Jun
 ノエル(仮名)はのどが渇いていた。容器の水はぜんぶ飲んでしまったが、まだとても飲み足りない。しばらく、水を探してさまよい歩いた。そして視線を上げると、何か光るものが見えた。
 これはなんなのだ。とりあえず、上のほうへ登ってみた。そこには、求めているものが、静かに上品に存在していた。思わず口をつけてみた。
「×××××!!」
 突然、横から大きな音がした。いつも自分が面倒を見てやっている動物の声だが、何を伝えようとしているのか分からない。
 ノエル(仮名)はのどが渇いていたが、今はその欲望を満たし、少しだけ満足している。(1996年)
※本作品の背景における商標「MAMA POCKETY」の使用につきましては、ライオン株式会社ベターリビング事業推進部の承諾を得ております。(制作年当時)

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夜を聴く

Yoruwokiku
 気持ち良さそうに「何か」を聴いている彼に「何を聴いているの?」と問いかけてみたけれど、僕はあいにく人間だったので、「ミャ」と一蹴されただけだった。
 くやしくて夜も眠れない。(1997年)

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MOTHER

Mother
 母親の愛。仔犬が母親の乳を飲む風景。母犬の色を三原色のインクでぼかしたのは、母の子供への愛の普遍性を表現するため。
 心臓をあらわすハートマークに蛍光インクを少量混ぜることにより、暖かな雰囲気をもり立てようと試みた。(1993年)

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上京

Joukyou_8 ガタゴトと鉄路をひた走る箱に乗り込み、「不安」を土産(みやげ)にぶら下げて、都へと向かう。電車が到着し、恐る恐るプラットフォームへ足を乗せる。
 
 ははは、案外平気じゃないか。
……「何でもない」ということに、なぜだか覚える安心感。
 
 今日からこの地で、しっかり生きよう。負け犬になるのは格好が悪いから、意思を強く持って、毎日を過ごそう。
限りない可能性を抱きしめながら東京生活を始めた青年像を、犬の姿で表現してみた。
 彼の目は、大成功した未来の自分を、ひそかに見つめる。(1996年)

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手紙を出そう!

Tegamiwodasou
 郵便ポストの横で、人なつっこい犬が「手紙を出そうよ」と言っている。この犬を見ていると何だか不思議と手紙を書きたくなるんだよなぁ。……そんな力を発せられる絵でありたいと思いながら制作した。(1994年)

第1回新孔版画コンクール(理想教育財団主催) 入選

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夕餉(ゆうげ)

Yuuge
 山の端(は)に、ビル街に、そして、水平線に、太陽が沈む。それぞれの場所で、それぞれの光の下で、夕餉を待つ犬たちがいる。それぞれの食器から立ちこめるにおいを気にしながら、「おあずけ」から「よし」へ移行する瞬間を、今か今かと待っている。穏やかに反復される、何げない日常の一こま。(1995年)

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告白

Kokuhaku
 人は、一生に一度はこのような場面に遭遇するのだろう。60秒の時間が、600秒に感じられてしまうような。そのじれったい時間が過ぎてしまえば、ほくほくの笑顔で幸せを謳歌する日々が訪れるかもしれないし、心がずたずたに裂かれ、いじけた性格を身につける最悪の結果を誘うかもしれない。
 スから始まる素敵な言葉。すべてを壊す危険な言葉。そんな言葉を告げる前後の緊張感を、「猫」の姿を借りて表現してみた。(1995年)

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哲学者

Tetsu_2 馬という動物は、なぜにあれほど思慮深く、憂いを含んだ瞳をしているのだろう。じいっと見つめられると、私はどういうわけか「生まれてきてすみません」という気持ちになってしまうのだ。描かせてもらってすみません。(1995年)

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陽だまり

Hidamari
 午後の陽だまりの中で寝息をたてている親子の猫。このまま陽だまりの中で何十時間も過ごしていたら、体がふよふよにとろけて、やがてバターになってしまうよ。『お気に入り』に続く、2枚目の猫作品。(1995年)

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